都内で見つかる化石の不思議【前編】
今回は都内を流れる多摩川の二つの支流である浅川と秋川に行ってきた時の話です。
事前にインターネットで化石が採れるという情報を得て、化石採集に行ってきました。
そこで前編では浅川を紹介して、後編で秋川を紹介したいと思います。
浅川の詳しい採集場所は以下の通りです。
※メタセコイア化石林周辺には駐車場が無いので、800m程度離れたコインパーキングを利用しました。
メタセコイア化石林の名前の通り、ここではメタセコイアの化石を広範囲にかけて観察することができます。
化石は太い幹の一部が炭の様になった状態で露出しており、軽く触るだけでボロボロ剥がれるものもあります。
幹の太さが一メートルを優に超えるものもあり、メタセコイアの巨大さを感じさせます。
メタセコイアの化石の中やその周辺をよく見るとコパル(若い琥珀)を見つけることができます。
下の写真でいうと、真ん中あたりの黄色い欠片がコパルです。
少し洗ったコパルをトップ画像にしました。表面は白く濁っていますが、断面はガラス光沢があり綺麗なのが分かります。
コパルは樹脂の化石で、より長い年月地中に保存されることで琥珀になるそうです。
コパルの方が樹脂に近いからか、水で濡らすと少しベトベトします。
ただ、コパルも琥珀も元は樹脂なので、ヤスリで擦るとどちらも香ばしい森の匂いがします。
化石の中に太古の匂いまで保存されているなんて驚きですね。
メタセコイアといえば一度地球上から絶滅したと思われていたそうですが、東京のこの地に昔は沢山生えていたと思うと不思議なものです。
TrekGEOによると、この辺りは「更新世 (220万年前) 」の地層にあたるようです。
私たちが生きている間は毎年同じように四季を繰り返し、それが昔からずっと続いていたかのように感じられますが、数百万年という年月の間には幾つもの動植物が絶滅してしまうほどの大変動が起こってきたのかと思うと感慨深いものです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
皆さんもこの機会に浅川のメタセコイア化石林を訪ねられてはいかがでしょうか。
水の流れも緩やかで小魚も泳いでいるので水遊びも楽しめるかと思います。
興味はあっても行く時間がないという方には下のコパル磨きセットもおすすめです。