小さな研究室

子供と楽しめる自由研究や本の紹介

琥珀と樹脂の不思議【後編】

f:id:research_with_child:20201026061847j:plain

 

写真は前編で紹介した

上:公園で拾った樹脂

下:本物の琥珀

です。

 

 

後編では、今回、樹脂磨きに至った経緯と、樹脂が良く取れる場所・磨き方についてまとめます。

 

 

琥珀の原石をプレゼントして数日間は原石を飾ったり、眺めたりして遊んでいた息子ですが、数日後に近所の桜の枝から水滴の様な樹脂が垂れ下がっているのを見て

琥珀みたいで綺麗!」

と頑張って取ろうとし始めました。大人も手伝って取ってあげると、感動した様子で樹脂をまじまじと見つめ、その日は一緒に樹脂を探しました。

 

その日から幼稚園でも近所の林でも樹脂探しをする様になり、

・雨の日は樹脂がドロドロになって取れないが、数日するとカチカチに固まる

・桜の樹脂はそのままでは匂いを感じないが、一度乾燥させるためにオーブンに入れた際に、カルメ焼きの様な見た目と匂いになった

・林に生えているクヌギやコナラの木にはベッコウ色の樹脂が見当たらなかったが、樹皮の割れ目からプクプク音を立てながら薄茶色の液体が湧き出していることがある

などの発見がありました。

 

樹脂は、木が傷ついた時に出すカサブタの様なものだと知ってからは幹の割れ目に注目して探す様になり、それまで気が付かなかった炭状の大きな樹脂を発見できる様になりました。また、虫に良く食われるからか、若い桜の方が大きな樹脂が出ていることに気が付きました。樹脂探しは子供の方がずっと得意らしく、次々と大物を発見。発見したら親が樹皮を傷つけない様に慎重に樹脂の外側を剥がすという一連の流れを数日繰り返し、気がつけば十数個の樹脂コレクションが出来ていました。

 

樹脂集めも一段落したところで、琥珀の原石磨きを子供に見せようと思い、サンドペーパーで磨いていたのですが、比較のために樹脂も磨いてみたらどうかと思い立ち、樹脂磨きもやってみることに。

・樹脂は形が歪だったり、木の破片が付いていることがあるので、ハサミやカッターで適当な形に整える

・樹脂は琥珀とは違って少しでも濡れるとネバネバになるので、出来るだけ乾燥させて磨く

・仕上げのコンパウンドは水を含むので、布にしみ込ませながら素早く磨き上げる

・布で強く擦った時にキュッキュッと音がしたら終了間際

・磨き終わった後は食用油等を染み込ませたティッシュで軽く拭く

という順番で磨き上げたところ、冒頭の写真の様に驚くほど綺麗な樹脂に変身しました。

 

ちなみに、今回使用した原石とコンパウンドは以下のものです。この機会に琥珀&樹脂磨きに挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

 

次回はシリーズ最終回Q&A編で締め括ろうと思います。

 

お読みいただきありがとうございました。